2007年12月12日

保坂展人議員のブログよりー徳島刑務所

徳島刑務所の異常事態、法務省再調査へ 
      保坂展人のどこどこ日記  政治 / 2007年12月08日

死刑執行に揺れた昨日の法務委員会で、私は徳島刑務所でおきている異常事態について質問している。12月4日には、徳島刑務所視察委員会が「意見書」を鳩山法相にあてて提出しており、徳島刑務所と法務省の「調査」と「隠蔽」に強い不信感と批判を表明している。これまで、矯正局からの報告をオウム返しに語っていただけの鳩山法相も「徹底した再調査」を明言した。さっそく、ブログで速報してくれているので、引用する。

暴動まで起きた徳島刑務所の直腸触診陵虐事件で、12月7日、鳩山法務大臣は、保坂展人衆院議員の法務委員会での質問に対し、「問題が多すぎる。刑務所が十分な情報を視察委員会に出していないのではないかと感じる。調査チームには徹底的に調査させる」と答えた(※1)。従来、鳩山大臣は、「医療行為として直腸指診を行っており、虐待や行為の不当性、違法性は認められなかった」(東京新聞12月6日付特報面)と回答しており、7日の答弁は、これまでの対応が誤っていたことを事実上認めたものだといえる。従来、法務省は、「お尻の訴えがあったら、直腸指診は当たり前。指を突っ込んでやること自体は全く問題がない。推奨されている医療法」だと言い切っていたが、一度自分でこの医者の診察を受けてみてはどうかと言いたい。

 監獄人権センターによれば、刑務所の相談は過去3年間に全国で約4500件の相談を受けているが、「肛門虐待の訴えがあるのは徳島刑務所だけだ」という(上記東京新聞)。それだけとっても異常なことは明らかだ。

 問題は、視察委員会に対し、医療行為への苦情が昨年度だけで約60件も寄せられていたにもかかわらず、何らの改善もされずに放置されていたことだ。仮に虐待の事実がないとしても、これだけの苦情が来たのであれば、普通は、何らかの問題があると考えて、医師を交代させるなどの対応をとるはずだ。そのような措置をとらないってことは、刑務所側が受刑者を人間扱いしていないということだ。

 人間扱いされていない受刑者が社会復帰することの怖さ…。私は、受刑者が人間として自分も他人も大切にするような気持ちになって出所してほしいと思う。いまのような非人道的な扱いをされた受刑者は、社会復帰後、世間に対し、いかに振る舞うか、目に見えているのではないだろうか…。

※1:衆院TV
http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib2.cfm?u_day=20071207)の12月7日、法務委員会の保坂議員の40分くらい

http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/ad7b82e07a4ea47cecfa133803177f5e
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2007年09月25日

刑務所の常勤医不足

刑務所の常勤医不足が深刻
                産經新聞 2007年9月24日

 全国の刑務所に勤務する常勤医が減少を続けている。国家公務員扱いから兼業禁止などの規定で、元々のなり手が少ないうえ、厚生労働省が義務付けた研修制度の影響で、大学病院が刑務所に医師を派遣する余裕がなくなったことなどがその理由だ。地方では常勤医ゼロの刑務所が珍しくなくなってきている。
 秋田刑務所は勤務していた医師が転職したことで、7月1日から常勤医がゼロとなり、現在は非常勤の医師と、別の刑務所からの派遣医に頼っている。
 医師確保は各刑務所に委ねられており、秋田刑務所の関係者も7月以降、大学病院を繰り返し訪問して交渉したが、いまだ常勤医は決まっていない。同刑務所の藤本英雄総務部長は「常勤医を採用する以前に外部の医者に非常勤で来てもらうことも難しい」と嘆く。
 秋田刑務所と同様、地方の刑務所での医師不足は目立っている。
 全国の刑務所、拘置所は75カ所で、常勤医が1人もいないのは、帯広(北海道)、月形(同)、長野(長野)、富山(富山)など全国で10カ所に上る。すべての施設の常勤医の定員数は226人だが、平成19年4月の時点で198人と深刻さがより浮き彫りになっている。
 法務省矯正医療管理官室は「診察の対象が受刑者では、進んで働こうという心理にはなりにくい。兼業ができないことも大きい」と常勤医確保の難しさを説明する。
 さらに、地方の刑務所の医師不足に拍車をかけたとされるのが、平成16年度から厚労省が医学部生に必修を義務付けた「新臨床研修制度」だ。
 制度導入後、充実した研修内容を求めた学生が、大学病院を避けて一般病院で研修を受ける傾向が強まっている。これによって大学側が自前の医師確保に汲々とし、「余裕のなさからか、地方の大学病院では刑務所などに医者を融通できなくなっているようだ」(文科省関係者)という。(2007/09/24 20:17)

http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070924/wdi070924013.htmより引用

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